ラピスラズリ精製 2

精製方法による色の違い

 

精製ラピスラズリ(A〜C)、未精製ラピスラズリ(D)の顕微鏡写真

ラピスラズリ Lapis lazuli 濡れ色、乾き色
ラピスラズリ Lapis lazuli 顕微鏡

明視野顕微鏡 上段:約150倍 下段:約600倍     クリックで画像を拡大

 


サンプル名 粒度 カルサイト 雲母状 灰色状 分散特性
(相対値) 1細〜4粗 1薄〜4濃 1少〜4多 1少〜4多 1少〜4多  
A 4 4 1 3 1 疎水性
B 1 3 2 2 1 親水性
C 3 2 3 1 1-2 疎水性
D 2 1 4 4 4 疎水性

それぞれのサンプルについての

精製方法の違いや特徴など

 

AB

鳥越一穂氏がチェンニーニの処方をベースに抽出精製されたラピスラズリ。

粒子の粗い(A)は色が最も濃い。粒子の細かいB)は唯一、水によく馴染んだ。

ラズライトとカルサイト(方解石)以外の物質がほとんど見当たらないが、A)は雲母状物質を含む。

 

C

(D)の状態から高森幸雄が溶剤の反発作用を利用し、くず石から抽出精製したラピスラズリ。雲母状物質のほとんどが除去されているが、カルサイトが多く含まれ、色がやや淡い。 粗めの粒子と共に、ナノレベルで非常に細かい粒子も含まれており、粒度分布が広い。

 

D

ラピスラズリのくず石を粉砕しただけの未精製ラピスラズリ。灰色に近く、青く見えない。

A〜Cにはほとんど見られなかった、灰色状の物質が多数見られる。

カルサイト雲母状物質を最も多く含み、光が当たるとキラキラ光る。

 


備考

 

※水で分散しなかった疎水性の顔料は、プレパラート作成の際に無水エタノールを少量加えて均一に分散させた。

 

※灰色状物質、雲母状物質の正確な鉱物は、今回の調査で特定していない。

灰色状物質…鈍い灰色をした鉱物。泥岩または砂岩の一種と思われる。

雲母状物質…雲母のように薄片状でキラキラ光る鉱物。パイライトもしくはマイカと思われる。

 

※A〜Dの顕微鏡画像は、標本上で最も平均的と思われる領域を撮影した。

 


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